新型コロナウィルスという未知なるものへの驚きや不安を抱くのは、一般の方々だけでなく、実は、リスクの専門家である我々リスクの研究者も同じです。ただ、自分たちの知見を確固として生かせるところは生かし、手探りのところは、研究者間で議論をぶつけ合うことを通じ、考えるきっかけや何らかの示唆を導き出すことが重要であると考えています。とりわけ、多様な分野のリスク研究者が集まる当学会では、なおさらです。　

　そこで、まずは、不確実なものへ向き合うために有用な「リスク」の考え方を提供するために用語解説のページを設けました。

　更に、刻々と移り変わる環境の中で、その時、その時にリスク研究者個人がこの感染症をどのようにとらえているかをお伝えすることにより、皆様の考えるヒントになれば幸いと考えています。

　なお、研究としての成果については、後日発刊の学会誌「日本リスク学会誌」において提供させていただきます。

2020年3月23日

日本リスク学会会長　久保英也