学会誌早期採択論文公開コーナー

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学会誌早期採択論文

感染症対応ではなく,システミックリスクに対するリスクガバナンス

●要旨

 未知の新型コロナウイルス感染症に日本が,世界が揺れている。ただ,この問題は感染症課題への対応と考えるより,システミックリスクに対するリスクガバナンスの課題と捉えるのが自然である。リスクガバナンスの手法は千差万別であるものの,基本形として,国際リスクガバナンスカウンシル(IRGC)が提唱するリスクガバナンスの枠組みが参考になる。リスクガバナンスは,「意思決定者が行う(もしくは,集合的意思決定の場において),実行に移される措置,プロセス,慣習,組織に関する事柄」としている。そこでは,リスクの発見,リスク評価,リスク管理,対応の事後評価,コミュニケーションという一連のプロセスが,「透明性,有効性,効率性,説明責任,戦略性,持続可能性,公平性と衡平性,法の支配の尊重,実行可能性,倫理性,受け入れ可能性,等に基づき検討,実施されることが重要」としている。

 

●目次

1. はじめに / 2. 国の感染症対応体力と2つの戦略 / 3. 評価と管理の基本(1) 確率的な見方を入れる / 4. 同(2) 少ないサンプルを補完する / 5. 同(3) 過去の教訓を生かす / 参考文献

 

●詳細

・題名(和文):感染症対応ではなく,システミックリスクに対するリスクガバナンス
・題名(英文):Risk Governance for Systemic Risks, Not Measures for Infectious Diseases
・著者: 久保 英也 (立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科)
・掲載:日本リスク学会、2020年29巻4号、p.233-236
・受付日: 2020/03/21
・受理日: 2020/03/21 (accepted)
・DOI: https://www.jstage.jst.go.jp/article/sraj/29/4/29_233/_article/-char/ja/ 


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